カテゴリー: 第12回 化学反応流
第12回のまとめとして、衝撃波を伴う化学反応流についてコードに落とし込みます。 今回解く方程式を保存形で書くと下記のようになります。 今までのN-S方程式に各化学種保存則が追加されています。 \begin{eqnarray}\frac{\partial \textbf{Q}}{\partial t} + \frac{\partial (\textbf{E} – \textbf{E}_v)}{\partial x} + \frac{\partial (\textbf{F} – \textbf{F}_v) }{\partial y} + \textbf{W}=0\end{eqnarray} \begin{eqnarray}\textbf{.....
*コードは第12-5回にあります。 \begin{eqnarray}\frac{\partial \rho_s}{\partial t} + \nabla (\rho_s \textbf{u}) = \nabla (\rho D_s \nabla X_s) + \dot{\omega_s}\end{eqnarray} 各化学種保存式における最後の項、単位時間単位体積当たりの化学種生成質量である生成速度\(\dot{\omega}_s\)の求め方を記載します。 結論としては、次の通りです。 \begin{eqnarray}{\dot{w}_s} = M_s \sum_{r=1}^{nr}(\nu’_{s, r}-\nu_{s, r}) (L_{f,.....
*コードは第12-5回にあります。 今回は、数値計算において使用する係数についての求め方を記載します。 紹介する化学反応は\(\textrm{N}_2, \textrm{N}\)による化学反応になりますので、燃焼による化学反応の場合はまた別に論文を参考にしてください。 計算において必要な輸送係数は下記の通りです。 粘性係数\(\mu\)[1]、熱伝導係数\(\lambda\)[1]、各化学種の拡散係数\(D_s\)[2]です。 それぞれの文献における求め方を紹介していきます。 これらの係数を求めるにあたり、まず各化学種同士の衝突断面積を求める必要があります。 衝突断面積\(\pi \bar{\Omega}_{i,j}^{(1,1)}, \pi \bar{\O.....
*コードは第12-5回にあります。 \begin{eqnarray}\frac{\partial \rho_s}{\partial t} + \nabla (\rho_s \textbf{u}) = \nabla (\rho D_s \nabla X_s) + \dot{\omega_s}\end{eqnarray} 化学的非平衡流を解く場合は上記の式とNavier-stokes方程式を同時に解きます。 今回は、化学種を考慮した状態方程式を記載していきます。 化学種\(s\)の分圧\(p_s\)と気体定数\(R_s\)は次のように書けます。 \begin{eqnarray}p_s = \rho_s R_s T \\R_s = \frac{R_u}{M_s}\.....
*コードは第12-5回にあります。 今回は、化学反応を伴う流れ場について解析を行っていきます。 最終的な結果としては、次の図のように衝撃波により窒素分子が窒素原子に解離している様子をとらえたいと思います。 圧縮性の式は、質量保存則(1)、運動量保存則(3)、エネルギー保存則(1)の5つの式で記述することが出来ていました。(三次元の場合) 化学反応を考慮する場合は、上記の5つに対し化学種保存則が組み込まれます。 仮に窒素分子\(\textrm{N}_2\)と窒素原子\(\textrm{N}\)を考慮する場合は、窒素分子の質量保存則と窒素原子の質量保存則を解く必要があります。 つまり,考慮する化学種分だけ式を解かなければなりません。 その方程式は次の通りです。 .....